事例名称 |
工事現場で写真撮影中ドラグショベルに轢かれた |
代表図 |
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事例発生日付 |
1997年04月10日 |
事例発生地 |
北海道帯広市 |
事例発生場所 |
下水処理施設棟建築工事現場 |
事例概要 |
この災害は,被災者がドラグショベルの後方で作業状況を記録する写真撮影の準備を行っていたところ、後退してきたドラグショベルの右側の履帯に轢かれたものである。 |
事象 |
後退したドラグショベルに轢かれた |
経過 |
災害発生当日、朝から開始された下水処理施設棟西側及び北側の埋め戻し、転圧作業がほぼ終了したので、午後2時30分頃、被災者は記録写真の撮影を行うこととし、均し作業のために停止して待機していたドラグショベルを背にした場所で写真撮影の準備をはじめた。そこへ、土砂を搬送してきたダンプトラックが入ってきて土砂を降ろそうとしたが,停止していたドラグショベルがが邪魔になったため,ドラグショベルを1メートルほど後進したところ写真撮影の準備をしていた被災者を巻き込んでしまった。 |
原因 |
・運転者が、誘導者の合図,誘導なしにドラグショベルを動かしたこと ・運転者が、ドラグショベルの後方に被災者が居ることに気がつかなかったこと ・ドラグショベルの走行範囲内での接触による危険防止のための立ち入り禁止措置がなされていなかったこと |
対処 |
・車両系建設機械の稼動範囲への立ち入りを禁止し、立ち入り禁止区域を、看板,バリケード、ロープ等により明示すること。 ・作業の必要から、車両系建設機械の稼動範囲又は走行範囲内に労働者を立ち入らせて作業を行う場合には,誘導者をおき、その者の合図により運転させること。 |
対策 |
車両系建設機械を用いて作業を行うときは,あらかじめ、使用する車両系建設機械の種類及び能力、運行経路、作業の方法、立ち入り禁止区域の設定,誘導者の配置等について現場の状況に適応する作業計画を作成し、その作業計画により作業を行うこと。 |
知識化 |
車両系建設機械の 稼動範囲内には,原則として作業員を立ち入らせないこと |
データベース登録の 動機 |
車両系建設機械による災害の典型的な事例であるため |
シナリオ |
主シナリオ
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価値観不良、安全意識不良、立入禁止措置不備、価値観不良、安全意識不良、合図・誘導なし、不注意、注意・用心不足、後方不注意、使用、運転・使用、ドラグショベル後進、身体的被害、死亡
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情報源 |
http://www.jaish.gr.jp (安全衛生情報センター)
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死者数 |
1 |
負傷者数 |
0 |
被害金額 |
不明 |
全経済損失 |
不明 |
社会への影響 |
車両系建設機械による労働災害は,建設業における労働災害、特に死亡災害で大きな割合を占めており、その防止対策の強化が叫ばれている。 |
マルチメディアファイル |
図2.7名の作業位置
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分野 |
建設
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データ作成者 |
北山 宏幸 (社団法人 日本クレーン協会)
國島 正彦 (東京大学)
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