事例名称 |
掘削溝の中に入って点検中地山が崩壊 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1978年 |
事例発生地 |
愛知県長久手町 |
事例発生場所 |
宅地造成工事現場 |
事例概要 |
5分勾配のブロック積擁壁の下地及び基礎掘削作業中、掘削斜面の凹凸を見ようと掘削した溝の中に入った時、突然地山が上部から崩壊し土砂の下敷きになった。 |
事象 |
ブロック積の下地掘削作業中、斜面の凹凸を点検しようと掘削溝の中に入ったとたん、地山が崩壊して土砂の下敷きになった。 |
経過 |
・3ヶ月前に掘削され中断していた、高さ4.5mで5分勾配のブロック積の下地掘削の続き作業を災害発生前日より開始していた。 ・作業は、被災者が指揮しバックホー(0.7m^3)の運転手と2名で作業していた。前日は奥行き1.5mほど地山を被災者が地山の上部から掘削箇所を合図して荒切りしていた。災害当日は、同様の作業を地山の下方にいて合図をしていた。 ・当日はさらにブロック積の基礎掘削(深さ1.5m・幅2m)も同時にしていた。 ・被災者は、バックホーの運転を一旦止め地山の掘削斜面の凹凸の状態を斜面の下から見るため掘削溝の中に入った時、突然地山が上部から崩壊し、土砂の下敷きになった。 |
原因 |
・着手前の事前調査及び再調査不足。 ・施工中の地山の点検不足。 ・リスク認識不足。 ・地山が突然崩れた。 ・掘削溝の中から掘削斜面を点検した。 |
対策 |
・地山の点検を施工前、施工中に行い作業する。 ・地山掘削作業主任者を配置して作業する。 ・掘削して3ヶ月間放置していた地山は着手前と同様の調査をする。 ・安全衛生に関する教育・訓練を実施する。 |
知識化 |
・掘削した地山は突然くずれることがある。 ・掘った穴の中には、崩壊の危険が潜んでいる。 ・有資格者の必要な作業は、有資格者を配置する。 |
背景 |
・3ヶ月前も昨日も大丈夫だった。 ・非常に硬い地山であるとの調査結果が出ていた。 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、手順の不遵守、手順無視、地山の点検不足、環境変化への対応不良、使用環境変化、地山の変化、不注意、理解不足、リスク認識不足、不良行為、規則違反、安全規則違反、定常動作、危険動作、掘削溝の中で点検、破損、大規模破損、地山の崩壊、身体的被害、死亡
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情報源 |
災害事例、建災防あいち、VOL.S54.1.1
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分野 |
建設
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データ作成者 |
伊貝 星治 (株式会社 イチテック)
馬場 完治 (株式会社 イチテック)
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