失敗事例

事例名称 前方を確認せず発車したダンプカーに轢かれる
代表図
事例発生場所 舗装復旧工事現場
事例概要 午後の作業開始前に、管埋設後の舗装復旧をする幅3mの歩道において、2トンダンプ前のハンドホールに養生のため屈んでガムテープを貼り付けしていたところ、ダンプの運転者が前方で作業をしていた被害者に気付かず、前方に発進し災害に至らしめた。
事象 前進したダンプカーに轢かれた。
経過 ・午後1時からの打ち合わせのため、元方職員も職長も現場に居なかった。
・加害者・被害者とも職長が打ち合わせから戻るまで待たずに、午後の施工が円滑に出来るよう判断し単独作業を行なった。
・運転者はエンジンをかけて、別の用事で車から離れていた。また、車には輪止めがしていなかった。
・この歩道は、めったに人が通らない作業のやりやすいところだった。
原因 ・直接の原因は、ダンプカーの運転手が前方・後方の確認をせずに車を発進させたためである。
・安全朝礼・KYKにての打ち合わせ不足、作業手順の周知不足、職長代理の任命処置の認識不足が挙げられる。
・輪止めもせずエンジンをかけたまま車から離れ周囲の確認もせず発進させたこと、被害者の危険予知のマンネリ化、職長不在時の代理者指名の不備、独断専行による単独作業が挙げられる。
・ハンドホール作業帯のバリケード配置の不備がある。
対策 ・作業開始前のミーティングは、全員で作業手順を理解できるまで行なう。
・職長代理を任命し不在時には代行させる。
・作業主任者、交通整理人配置前の作業を禁止する。
・運転者は車から離れる時はエンジンを切りキーを抜き取り輪止めをする。
・車を発進させる時は必ず前・後方の安全確認をする。
・重機、作業車の直前での作業はしない。
・独断専行による単独作業はしない。
・ハンドホール養生作業箇所にはラバーコーンに黄色の旗をつけて設置し注意を喚起する。
・ハンドホール養生作業は前日に終わらせておく。
知識化 ・重機・作業車の前後では作業はしないこと。
データベース登録の
動機
建設系車両機械による典型的な事例であるため。
シナリオ
主シナリオ 不注意、注意・用心不足、前方不注意、手順の不遵守、手順無視、単独作業、価値観不良、安全意識不良、安全対策不足、組織運営不良、管理不良、打ち合わせ・指示の不徹底、使用、運転・使用、周囲を確認せず発進、定常操作、手順不遵守、エンジンのかけっぱなし、定常動作、不注意動作、周囲を確認せず作業、身体的被害、負傷、重傷
情報源 日本道路建設業協会
物的被害 不明
被害金額 不明
全経済損失 不明
分野 建設
データ作成者 北條 哲男 (ものつくり大学)