事例名称 |
橋梁上部工事における橋脚上からの墜落事故 |
代表図 |
|
事例発生日付 |
2000年07月 |
事例発生地 |
鹿児島県 |
事例発生場所 |
一般国道自動車専用道路の橋梁上部工事現場 |
事例概要 |
作業員3人が橋脚上で橋梁上部工事のための外周足場の組立を行っていた。作業が一段落し、休憩に入ったところで、被災者が橋脚上の墜落防止柵の外に出て、橋脚側面部から墜落し死亡した。 |
事象 |
作業員3人は、橋脚側面の足場板止用のブラケットの設置を行い、足場板3枚のうち2枚をブラケット上に固定しない状態で敷いた後、休憩に入った。足場板は所定の長さよりも長く、ブラケットからはみ出し天秤状態になっていた。被災者は、休憩中に墜落防止柵を越え、2枚の足場板とともに墜落し死亡した。 |
経過 |
・作業員3人は、橋脚の外周足場を施工していた。リーダーとサブリーダーは橋脚上にある墜落防止柵の外側で作業を行い、被災者は墜落防止柵の内側で作業をしていた。 ・橋脚側面の足場板止用のブラケットの設置を行い、足場板3枚のうち、2枚をブラケット上に載せ、次の作業の段取りを終えたところで、3人は午前10時の休憩に入った。敷かれた足場板は、必要な長さに切断せずにブラケット上に未固定で置き、足場板の半分は天秤状態であった。 ・リーダーは休憩場所で資材等の不足分の手配を行い、サブリーダーは休憩所に行くため墜落防止柵をくぐろうとしていたところ、被災者が墜落防止柵の外側の橋脚側面部から、足場板2枚とともに墜落した。目撃者はいない。 |
原因 |
・休憩中に作業員が不用意に墜落防止柵の外側に出て、危険箇所に近づいた。なぜ危険箇所に近づいたかは不明。 |
対処 |
・元請会社は、仮設工の計画と現場の整合チェックを行い、是正処置を施した。 |
知識化 |
・やむを得ず不安全な状況で作業を中断する場合は、立入禁止措置等の現場の状況周知が必要。 ・不用意に危険箇所に立入らない。 |
背景 |
・被災者は18歳で経験が浅かった。 ・被災者は現場入場3ヶ月目であった。 |
データベース登録の 動機 |
危険な場所に立入ることの危険性の再認識。 |
シナリオ |
主シナリオ
|
価値観不良、安全意識不良、安全教育・訓練不足、不注意、注意・用心不足、作業者不注意、組織運営不良、管理不良、作業管理不良、非定常行為、無為、不作為、定常動作、危険動作、危険箇所立入り、身体的被害、死亡、事故死、組織の損失、社会的損失
|
|
死者数 |
1 |
負傷者数 |
0 |
物的被害 |
なし |
分野 |
建設
|
データ作成者 |
溝口 宏樹 (国土交通省国土技術政策総合研究所)
|