事例名称 |
立掛けてあったガラスが倒れ、下敷きに |
代表図 |
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事例発生日付 |
2002年08月28日 |
事例発生地 |
東京都新宿区 |
事例発生場所 |
Y駅ビル |
事例概要 |
壁面にある排煙のための手動開放ボックス箇所に、取扱い説明札を貼り付ける作業である。当該箇所にテナント内装部材のガラスが立掛けて置いてあったため、ガラスを移動させることなく壁面より浮かせた状態で説明札を貼ろうとしたところ、浮かせたガラスの自重に絶えられず、自分に向かってガラスが倒れてきて、逃げ切れずにガラスの下敷きになった。 |
事象 |
・壁面に立掛けて置いてあったガラスを支えきれず、下敷きになった。 |
経過 |
・テナント改修工事であり、当該作業は壁面の作業箇所に取扱い説明札を貼る作業であった。 ・午前9時35分、作業員は商業店舗内で壁の排煙手動ボックスに取扱い説明札を貼り付ける作業をするため、ボックスの前に立掛けてあったガラス(6mm+6mmの合わせガラス、1,660mm×1,100mm他 14枚、重量460kg)を起こし、本人が体で受けとめながら説明札を貼り付けようとしたが、ガラスの自重に絶えられず、ガラスとともに転倒し、床とガラスに挟まれた。 |
原因 |
・ガラスの重量に対する認識が乏しかった。 ・本人は別の作業もしており、今、その作業をする必要はなかったが、時間調整間合いで対応可能な作業であった。 ・ガラスの取付け作業は別の会社の仕事であり、会社が異なるため声が掛けづらく、自分でやったほうが早いと判断した。 ・ガラスを壁に立掛けてあった。 ・ガラスを置く場所が制限されていた。 ・ガラスを置く際に、排煙ボックスには配慮しなかった。 ・転倒防止処置をしていなかった。 ・仮置きしたガラスに注意表示をしていなかった。 ・ガラスの仮置き方法について検討されていなかった。 |
対策 |
・現状が打合せと違っていれば、自ら判断せず、各職種の現場代理人または作業主任者に報告し、手順を決め、他業種との調整を行う。 ・ガラスを壁に立掛けない。 ・作業および搬入時点で、他職種に支障がない場所を置き場所として決める。 ・専用治具を使用してガラスを仮置きし、注意喚起表示をする。 ・施工にあわせた搬入日、搬入方法、仮置き方法の指示をする。 ・ガラスの単品と複数では危険度が異なることを教育する。 |
知識化 |
・立掛けてあるものは、必ず転ぶ。 ・気持ち以上に体力(身体的能力)の衰えは早い。 ・状況が違う場合、「自ら判断」はミスのもと! |
当事者ヒアリング |
・少しでも仕事を先に進めておきたい気持ちが優先した。 |
データベース登録の 動機 |
同じまちがいを繰り返さないために |
シナリオ |
主シナリオ
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誤判断、状況に対する誤判断、見栄と独自判断、組織運営不良、運営の硬直化、作業間連絡調整不足、定常動作、危険動作、不安定な支持、使用、運転・使用、過負荷、身体的被害、負傷、重傷、破損、破壊・損傷、ガラスが割れる
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死者数 |
0 |
負傷者数 |
1 |
分野 |
建設
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データ作成者 |
北島 宗和 (鉄建建設株式会社)
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