事例名称 |
荷台を揚げたまま走行中橋桁に激突 |
代表図 |
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事例発生場所 |
河川改修工事現場 |
事例概要 |
掘削積込み場所から荷降ろしの区間は約2.5km、荷降ろし手前0.5kmの位置に国道(2級・幅員8m)が通っていたが、荷を降ろした後、荷台を揚げたまま約0.5km走行した時点で橋桁に激突した。 |
事象 |
荷台を揚げたまま走行中橋桁に激突 |
経過 |
・工事用道路は幅員10mあり、常に路面整備されており約40km/hのスピードで走行できる良好な状態であった。 ・事故発生直前、同僚が合図を行なったが気付かずそのまま走行した。 ・橋桁に車両が激突して車両は破損し、運転者は胸部骨折で4週間の休業災害となった。 |
原因 |
・荷台の降下を確認せず発進・走行した。 ・同僚が合図したにもかかわらず見逃してしまった。 ・携帯電話をかけていた。 ・入場4日目で現場になれていなかった。 ・運転者は56歳であり、難聴気味であった。 ・「ベッセル上昇中」とのランプやブザー及び回転灯の設備がなかった。 ・危険箇所での立看板や門型ゲートを設置していなかった。 |
対策 |
・荷台が降下していることを指差呼称などにより確認して発進する。 ・荷台が上昇している時は警報音・ランプなどの警告装置を設置する。 ・ゲートを設置し、荷台上昇状態での運転を運転手に知らせる。 ・運転走行中には携帯電話をかけない、出ない。 |
知識化 |
・建設系車両による作業を行なうときは、十分な監視体制を。 ・運転中は携帯電話の使用禁止。 |
背景 |
本現場では、新規入場者でも以前から長く同一作業をしている人と同様な作業指示しかされておらず、朝礼時にも当日の作業に対する注意事項を与えていないなど基本的な作業手順が遵守されていないために生じたものである。積込場、荷降ろし場で積み降ろしする際、込み合っているとつい早く発進しようとする傾向があり、現場全体での管理体制が重要である。 |
データベース登録の 動機 |
人為的ウッカリ・ボンヤリ型の事例 |
シナリオ |
主シナリオ
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不注意、注意・用心不足、作業者不注意、不注意、理解不足、携帯電話をかけながら運転、手順の不遵守、手順無視、操作手順無視、価値観不良、安全意識不良、安全教育・訓練不足、組織運営不良、管理不良、管理の緩み、定常操作、手順不遵守、荷台を下げずに移動、定常動作、危険動作、荷台を揚げたまま現場外に走行、破損、破壊・損傷、車両の破損、身体的被害、負傷、重傷
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負傷者数 |
1 |
物的被害 |
ダンプ車両 |
被害金額 |
修理費約450万円 |
分野 |
建設
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データ作成者 |
北條 哲男 (ものつくり大学)
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