事例名称 |
ビニール製のシート上に立てた梯子が滑り落ちる |
代表図 |
|
事例概要 |
・塗装工一名が左手に材料を持ち、右手に刷毛を持って梯子に昇り作業に取りかかる際、アルミ梯子が床養生のブルーシートと共に滑り、塗装工は梯子と一緒に滑り落ち左足がアルミ梯子の下敷になり、左足関節脱臼骨折・右足骨折の重傷となった。 |
事象 |
ビニール製のシート上に立てた梯子が滑り落ち、作業員が骨折 |
経過 |
・外壁吹付塗装工事が完了した足場解体後に、旧配管パイプの汚れが目立つので外壁色と同色に旧配管パイプを塗装することになり、梯子使用作業となった。 ・コンクリート床がきれいに仕上がっていたので、塗装中に塗料の飛散でコンクリート床が汚れないようビニール製のブルーシート養生を敷き、その上にアルミ梯子を立て足場として使用した。 ・コンクリート外壁面に、地面より3mに設置してある配管パイプを塗装する作業であった。 ・作業場所の周囲は物置や廃材置場になっているので、足場架設や高所作業車、ローリングタワー等の設置が出来ず、やむを得ず足場は梯子作業となった。 |
原因 |
・コンクリート床に使用した養生のブルーシートは滑りやすい品質だったのに、強力な接着テープで固定していなかった。 ・滑りやすいブルーシートの上にアルミ梯子を立てて使用したので、ブルーシートとアルミ梯子と共に滑り、作業員が落下して重傷を負った。 |
対策 |
・ビニール養生はノンスリップ用の養生を使用し、強力な接着剤で固定し滑らないことを確認して作業をする。 ・養生材の上でのアルミ梯子の固定対策を行うこと。 ・梯子作業は2人以上で行うこと。 |
知識化 |
・ブルーシート等滑りやすい材質の上での梯子作業は行わない。 ・梯子を用いた1人作業の禁止。 |
背景 |
・高さが2~3m程度の箇所の配管塗装・樋掴みのみの塗装や地下での短時間塗装などの小工事では安全対策費・足場経費が積算の中に計上されていない場合が多い。 |
データベース登録の 動機 |
塗装工事における典型的な災害であること |
シナリオ |
主シナリオ
|
無知、知識不足、床面の滑りを考慮せず梯子を設置、不注意、理解不足、リスク認識不足、誤判断、誤った理解、詳細計画ミス、組織運営不良、管理不良、作業管理不良、使用、運転・使用、梯子下部の固定をせず、定常動作、危険動作、落下・転落、身体的被害、人損、落下・転倒、身体的被害、負傷、重傷
|
|
負傷者数 |
1 |
分野 |
建設
|
データ作成者 |
北條 哲男 (ものつくり大学)
|